当院では各種外科手術を実施しております。
特殊な手術の場合には2次診療施設を紹介させていただくことも可能ですので、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
当院で実施可能な手術例
- 肛門周囲の腫瘍除去手術
- まぶたの腫瘍切除手術
- 口蓋裂整復手術
- ペニスの先にできた悪性腫瘍の切除手術
- 膀胱結石を取る手術
- 避妊去勢
- 乳腺腫瘍
- 体表の腫瘍
- 脾臓摘出
- 消化管内異物摘出
- 横隔膜ヘルニア
- 心臓ペースメーカー埋め込み
など
手術までの診療の流れ
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STEP1診察日常的な診療でも、セカンドオピニオンでも、まず診察をさせていただいた上で手術の適応かどうかの判断をさせていただきます。手術適応の患者様に対しては、手術のメリットとデメリットを説明させていただいた上で、手術をお受けいただくかどうか、飼い主様にご判断いただきます。手術をご希望された場合は、手術前1週間以内に血液検査や胸部レントゲン検査などの必要な術前検査を受けていただきます。検査において大きな問題がなければ、手術のご予約を取ってもらいます。
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STEP2手術前日手術前日の夜から絶食、当日の朝からは絶水をしていただきます。
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STEP3手術当日当日は手術前の処置に応じた(事前に提示した)時間にご来院いただきます。
午前の診療が終了し次第、麻酔を導入、手術部位を消毒したのちに手術開始となります。
手術終了後は、麻酔からある程度覚醒したことを確認した上で飼い主様にご連絡させていただきます。患者様の術後の状態を確認した上でお迎え、もしくはご面会可能なお時間をお伝えさせていただきます。 -
STEP4入院入院中の面会時間は午前10時〜12時、午後16時〜19時とさせていただいております。
当院では飼い主様のご面会を推奨しております。というのも、飼い主様のご面会は何よりの薬になるからです。実際、飼い主様のご面会を機に状態がグッと良くなるということがしばしば見られます。ご面会は病態などに関するお話を飼い主様に直接できる機会でもあります。
患者様が安静に出来なくなってしまうなどの特殊なケースを除いて、基本的にはどしどしご面会に来ていただけたらと思います。 -
STEP5通院術後の通院は病気や患者様の病態によって異なりますが、原則的には術後3日目を目処に手術の傷のチェックと消毒にご来院いただいております。術後10日〜14日目を目処に抜糸となります。
手術によってはリハビリや抗がん剤など、術後も通院が続く場合もございます。
麻酔について
外科手術をする上で切っても切り離せないものが麻酔です。
麻酔の安全性については、皆様も気になるところかと思います。
結論から申し上げますと、『麻酔は危険』です。
場合によっては死に至ることもあるのが麻酔です。
そのため当院では、術前の血液検査やレントゲン検査、術中には心拍数や血圧、体内の酸素や二酸化炭素、麻酔薬の濃度測定などのモニタリングを実施しております。
患者様の年齢や状態に加え、血液検査と胸部レントゲン検査の結果に応じて、麻酔プランを立てます。麻酔リスクが高いと判断される異常に対しては、治療を優先して手術の延期や中止も検討いたします。
麻酔中に起こる変化に対しては、モニターを実施することで迅速に対応できるように体制を整えております。
手術を受けられる患者様の飼い主様には、麻酔についての説明をしっかりさせていただき、ご納得いただいた上で同意書にサインをして頂いております。
避妊・去勢手術について
避妊手術や去勢手術は、子供を産ませる予定がない場合には性ホルモンの影響を受ける行動や病気の予防として有効です。
特に女の子の避妊手術は、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症といった命に関わる病気の予防になりますので、価値が高いと思います。
男の子の去勢手術で予防できる病気には、(※特殊なケースを除いて)命に関わる病気は少ないように思います。しかし、室内で飼われることが多い昨今においては、ワンちゃんの足を上げての排尿や猫ちゃんのスプレー行動(縄張りを示すために壁やカーテンにおしっこをかける行動)は飼い主様とワンちゃん猫ちゃんが共存していく上での障壁になり得るものだと考えます。早期の去勢手術によって、これらオスとしての行動を高い確率で予防できることが、最近の去勢手術のメリットではないかと考えています。
※潜在精巣(睾丸が陰嚢内に納まっておらず、皮膚の下やお腹の中に位置している状態)の場合は、精巣が腫瘍化するリスクが高まるため、早期の去勢手術をお勧めします。
乳歯遺残について
わんちゃん猫ちゃんの乳歯は、永久歯が生えてから脱落することが多いです。そのため、乳歯と永久歯が隣り合って生えている(混合歯列)時期があります。乳歯が抜けてから永久歯が生えてくる人間と比較するとなんだか不思議な感じもしますね?
2週間を超えて乳歯と永久歯が並んでいる状態が続くと、咬み合わせが悪くなることが多いと言われています。わんちゃんも猫ちゃんも最後に生え変わる永久歯は犬歯で、正常ならば5~7ヵ月齢で生えてきます。7ヵ月齢を超えて乳歯遺残がみられた場合には、速やかに抜歯する必要があると言われています。
当院で行う避妊・去勢手術は6か月以上を推奨しています。手術時に2週間以上の混合歯列がみられる場合は、乳歯の抜歯も同時に行うことが多いです。避妊・去勢手術をご検討されている飼い主様は、一度愛犬・愛猫のお口の中を確認してみてもよいかもしれませんね
避妊・去勢手術に関してよく聞かれるご質問について
時期
当院では骨格が大人のサイズになる半年齢での手術を推奨しています。ただし、大型犬の場合は半年を超えても体格が大きくなリますので、8ヶ月齢くらいでの手術を推奨しています。
費用
費用については獣医師法によりHP上に掲載できませんので、お手数ですが病院までお問い合わせ願います。→ TEL ; 06-4867-3555